
包装材・印刷物・情報記録材などの開発・製造を手がける共同印刷株式会社。技術開発本部では多岐にわたる化学品を日常的に取り扱っており、2024年4月の改正安衛法に基づく化学物質の自律的管理への転換を機に、SDSに基づいた管理体制の抜本的な見直しが急務となっていました。
特に課題だったのは、研究開発を進める上で、増え続けるリスクアセスメント対象物質への対応と、取り扱う全ての化学品と対象法令・規制を担当者が把握することの限界でした。そこで導入を決めたのが「ケミカンSDS管理」。現在は技術開発本部内で840品目超のSDSを一元管理し、法令チェックの自動化とCREATE-SIMPLEを活用したリスクアセスメントの効率化を実現しています。
今回は、技術開発本部で化学物質管理責任者を務める工藤様と、会社の安全衛生の技術開発本部の代表として連携される島根様に、導入の経緯と現在の活用状況についてお話を伺いました。
工藤様:私は技術開発本部 技術企画部に所属しており、技術開発本部の化学物質管理責任者として、開発業務における化学物質管理全般を統括しています。
島根様:私は技術開発本部の高機能材開発部での開発業務と並行して、会社としての安全衛生・化学物質管理に関する技術開発本部の代表として、人事部の労政課などと連携しながら、工藤と一緒に化学物質管理の推進を担っています。
工藤様:導入前の課題を振り返ると、化学物質の自律的な管理を実現する上では、体制が不十分な状態だったことがあります。もともとは消防法における化学物質管理と毒物・劇物など特に危険な物質だけをSDSと合わせて管理台帳に登録する運用でした。リスクアセスメントの対象物質がどんどん増え、化学物質管理責任者の選任義務なども課される中で、このままでは法改正にとても追いつけないという危機感がありました。
また何より大きかったのは、「すべての法律を把握し、どの物質がどの法律にかかっているかを覚えるのはもう不可能」という現実です。法令チェックを属人化したまま進めることへの限界を強く感じていました。それに加えて、CREATE-SIMPLEでリスクアセスメントをやっていきましょう、という方針になったのですが、一品目ずつ手入力するのがとにかく大変で。何かシステムで効率化できないかというのが、導入を検討し始めた直接のきっかけでした。
工藤様:2024年3月頃の導入検討時は、「ケミカンSDS管理」のようにSDSをデータ化して管理するサービスが他になかったので、特に比較検討はしていないのですが、機能面で評価したのは大きく二点です。
一つは、SDSをアップロードするだけでデータ化され、法令チェックを自動で行ってくれること。もう一つは、CREATE-SIMPLEへのデータ連携によってリスクアセスメントの入力工数が大幅に削減できることでした。
島根様:実際に使ってみて感じるのは、システムが非常にシンプルで分かりやすいという点です。また、「こういう規制もチェックしたい」という要望を伝えると柔軟に対応いただけて、例えば水質汚濁防止法の有害物質抽出機能*も後から追加していただきました。「当社がやりやすいことに非常に寄り添っていただけているソフト」だと感じています。
*チェックリスト機能:SDSに記載された化学物質について、特定の法令や評価基準に該当する物質を複数のSDSファイルから一括で検索・抽出できる機能。検索条件は法令種別や物質名などで柔軟に設定可能。
工藤様:現在、技術開発本部では840品目のSDSをケミカンに登録して管理しています。これだけの品目を、担当者が全法令を記憶しながら手作業でチェックするのは現実的に困難です。「ケミカンSDS管理」にSDSを集約することで、特定法令の規制対象物質を含むSDSチェックがすぐにできて、対象のSDSと物質が一覧で抽出できる。これが管理のしやすさに直結しています。先程少し触れました水質汚濁防止法についても、有害物質の抽出機能を追加いただいたことで、見落としなくチェックできるようになっています。余計な手間や不安がなくなりました。
また業務フローの面でも変化がありました。「ケミカンSDS管理」に新しいSDSを登録すると私を含めた管理者にメール通知が届くので、化学品の購入前に特化則・有機則・その他規制への該当チェックができるようになりました。該当しそうな場合は購入部署に事前に注意喚起できるので、化学物質の安全管理に寄与していると思います。
島根様:人事部の労政課から「化学物質の管理はどうなっているの?」と確認されることがありますが、以前よりも明確に管理体制を示せるようになりました。そういう意味で、「管理体制の信頼感を社内で勝ち取れている」と感じています。
工藤様:導入当初から描いていた理想は、一つのソフトを入れれば化学物質管理に関することが全部できる、という状態です。現状はSDS管理と法令チェック、CREATE-SIMPLEとのリスクアセスメント連携まではできています。次に期待するのは使用量管理との統合です。
在庫・使用量の把握、PRTRなど国への年次報告、特定化学物質や毒劇法対象物質等を「誰がいつ使ったか」という管理まで一元化できると、管理業務が本当に完結します。化学物質管理に関わる担当者にとって、これは大きな課題です。ケミカンさんにはぜひそこまで進化していただきたいですね。
工藤様:化学物質の法令対応は、正直なところ専門知識がなければ本当に大変です。各社独自の管理方法を持っていても、それが本当に大丈夫なのかと客観的に見ると不安が残ることも多いはずです。
島根様:「ケミカンSDS管理」は、シンプルで分かりやすく、実務者にとってのやりやすさがとても高いシステムです。化学物質の安全性・危険性の把握のハードルを下げてくれるので、管理側も、現場の担当者も、「ここをチェックしなければいけない」「この規制に該当している」というのを自然と理解できるようになります。
今後も化学物質の数は増え続け、法規制はより厳しくなっていくでしょう。そういう環境の中で、「これ大丈夫なんだろうか」という不安を取り除いてくれる、非常に心強いパートナーとして使わせていただいています。もし独自の管理方法に限界を感じているのであれば、ぜひ一度検討してみてください。
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