リスクアセスメント業務の効率化のために長年デジタル化を進めており、原料のSDSから必要な情報をデータ抽出することにも取り組んできました。しかし、SDSは数が多くフォーマットも千差万別であり、更新管理対応もあることから、データ化には膨大な時間と人手が掛かっており、大きな課題となっていました。
ケミカンはSDSの正確なデータ化とスピードを強みとしており、データ化やSDS更新管理の業務を圧倒的に効率化できることから利用を決めました。
リスクアセスメント業務の効率化のために長年デジタル化を進めてきたのですが、原料のSDSから必要情報をデータ化する部分だけは、どうしても人手で対応しなければなりませんでした。
これまでもSDSのデータ化のために何か良いツールやサービスが無いかずっと探しており、OCRやRPA等も色々と試してみましたが、高精度、低コストなど私たちの希望に合った仕組みが見つかりませんでした。
そんな折、展示会等でSDSのデータ化を精度99%で達成可能と謳うケミカンの話を耳にし、興味を持ちました。
データ化精度と操作の手軽さという点が利用決定に踏み切る大きな決め手となりました。
「ケミカンSDS管理」は、AIを活用したOCR(スキャン)に加え、専門スタッフによるチェックも行っているため、これまで試したどのOCRやRPAと比較しても精度の高いデジタルデータが得られました。SDSは発行企業によってフォーマットがバラバラですが、ケミカンでは様々なフォーマットにも高精度でデータ化できる点には特に驚きました。
また、操作も非常に簡単であり、「SDSのPDFファイルをアップロードするだけで良い」という手軽さも大きな魅力です。
現在、社内で保管している大量のSDSのデータ化をケミカンで進めているところです。
日本語や英語でもデータ化ができ、リスクアセスメントに必要なSDS情報がデータとして揃うので、社内のリスクアセスメントや改正安衛法対応など化学物質の有害要因管理業務に大幅な効率化が期待できます。
また、期限切れや古いSDSの検出も容易に可能となり、法規対応を踏まえたSDSの改版やメンテナンスの必要性判断にも効果を発揮してくれると期待しています。
ケミカンを介して、更にはケミカン内で、取り扱う原料に対するリスクアセスメントとしてのハイリスク原料の抽出を自動で行い、ハイリスク原料については含有する物質毎に詳細なリスクアセスメントとリスク低減措置検討が自動で行えると、更なる効率化が可能になるのではと期待しています。加えて、リスクアセスメント結果のデータベース化についても期待しています。この様な発展機能により、化学物質管理の精緻化、効率化、省人化により大きく貢献出来ると期待しています。
また、SDSを見ていると、2章に収載の情報である注意喚起語やピクトグラム(絵表記)が間違っているのではないかと思われるものも散見されます。注意喚起語やピクトグラムは危険有害性分類情報から理論的に計算可能であるため、自動チェック機能などがあると更に利便性は上がるものと思います。
さらに、ケミカンでSDSを管理できるメリットから、一定の期間を超えたSDSについては取引先に対して自動で最新版のSDSをリクエストしてくれる機能が可能になれば、上流側となる多くの取引先からSDSが来るのをただ待つだけでなく、下流側となる利用者からSDSの最新版を要求することによって、上流側、下流側が協力し合う良好な関係性に基づいた意識の高い化学物質管理の実現に近づけることも可能になると期待しています。
ケミカンでSDSやSDS情報をデータとして管理、利用出来るからこそ、そこから派生して「こんな機能があれば良いのに」というアイデアが弊社のみならず、ケミカンの利用者から数多く湧き上がってくると思います。これらアイデアがケミカンに反映されることで、日本、更にはグローバルの化学物質の適正管理に展開、貢献されることを期待しています!
田原様(製造統括部 基幹技術部 品質基幹技術、 上級技師(化学物質管理))